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個人再生と任意整理の違いを徹底比較
1 個人再生と任意整理は大きく異なる債務整理の方法です
個人再生と任意整理は、どちらも債務整理の方法ではありますが、その内容は全く異なります。
主な違いとしては、次のものが挙げられます。
①債務の減額幅
②関与する人または組織・対象とする債権者
③必要な期間
④債務者の方の関わり方
⑤費用
以下、それぞれについて詳しく説明します。
なお、個人再生には小規模個人再生と給与所得者再生の2種類がありますが、本稿では実務上多く用いられている小規模個人再生のことを、単に個人再生と表現します。
2 債務の減額幅
⑴ 個人再生
個人再生は、債務総額を大幅に減額することができる可能性があります。
具体的には、民事再生法で定められた最低弁済基準額か、清算価値(債務者の方が保有する財産の評価額)のいずれか高い方まで減額することができます。
例えば、債務の総額が100~500万円未満で、清算価値が100万円以下である場合には、債務総額を100万円まで減らすことができます。
⑵ 任意整理
任意整理は、一般的には残債務の元金と和解日までの遅延損害金の合計額を、一定期間で分割して返済できるようにする方法です。
残債務額を減らすことはできませんが、将来利息をカットできることが多いので、支払総額は減らすことができます。
3 関与する人または組織・対象とする債権者
⑴ 個人再生
個人再生は、裁判所を通じた債務整理の方法ですので、裁判所に申立てを行い、その後も裁判所の指揮によって進行します。
また、事案の内容や裁判所の方針によっては、再生委員が選任されることもあります。
再生委員が選任された場合には、再生委員との面談を行ったり、報告書の提出、資料の提供等を行っていきます。
個人再生は、すべての債権者を対象とする手続きです。
連帯保証人がいる債務や、親族・知人に対する債務も対象としなければなりません。
⑵ 任意整理
任意整理は、返済条件について、個別に債権者と直接交渉を行います。
そのため、通常であれば債務者の方と代理人弁護士、任意整理の相手となる貸金業者等のみが関与します。
また、任意整理は対象とする債権者を選ぶことができますので、連帯保証人がいる債務や、親族・知人に対する債務を対象としないこともできます。
4 必要な期間
⑴ 個人再生
個人再生は、申立て前数か月分の家計表を作成する必要があるため、もともと家計表を作っている方でない限り、準備にも数か月程度を要します。
申立て後は、履行テスト、清算価値の算定、再生計画案の作成などの手続きがありますので、6か月~1年程度を要します。
⑵ 任意整理
任意整理は、貸金業者等との交渉を開始してから和解書を作成するまでに、1~2か月程度を要します。
5 債務者の方の関わり方
⑴ 個人再生
個人再生の申立てのためには、陳述書の作成、家計表の作成、財産に関する資料の収集等が必要となります。
このなかには、債務者の方でないと作成や取得ができないものもありますので、弁護士と綿密に打合せをしながら申立ての準備を進めていきます。
個人再生の申立てをした後も、裁判所や再生委員からの質問等への回答や報告、清算価値の算定、再生計画案の作成などが行われますので、随時弁護士と連絡を取り合いながら手続きを進めていく必要があります。
⑵ 任意整理
任意整理の場合、交渉開始までは債務者の方が行うことはあまりありません。
交渉開始後は、こちらからの提案内容とそれに対する貸金業者等からの回答内容を確認し、合意できるかどうかを検討する必要があります。
6 費用
⑴ 個人再生
個人再生の弁護士費用は、一般的には30~50万円程度です。
再生委員が選任された場合には、さらに20万円程度の予納金が必要となります。
⑵ 任意整理
任意整理の弁護士費用は、一般的には貸金業者等1社あたり数万円程度です。
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