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個人再生のリスクとその回避方法を解説

  • 文責:弁護士 澤田啓吾
  • 最終更新日:2026年1月14日

1 個人再生のリスクについて

個人再生は、債務の総額を大幅に減らせる可能性がある、住宅ローンが残っている自宅を維持できる可能性があるなどのメリットを持つ債務整理方法ですが、次のようなリスクもあります。

①手続きが複雑で円滑に個人再生を進めることができない

②信用情報に事故情報が登録される

③保証人がいる場合には保証人に残債務の請求がなされる

④官報に掲載される

これらのリスクは、実務上なくすことはできないものではありますが、最小限に抑えるという形での回避は可能です。

以下、それぞれについて説明します。

2 手続きが複雑で円滑に個人再生を進めることができない

個人再生は、いくつかある債務整理の方法の中でも、比較的複雑なものです。

申立ての準備の段階においては、債務者の方の財産や収入、債務に関する多くの資料収集や、書類の作成が必要となります。

申立て時の書類に不備があれば、個人再生が開始されないことがあります。

申立て後も、裁判所や再生委員からの質問等への回答や報告、履行テスト、再生計画案作成など様々な手続きがあります。

また、適切な報告や書類の提出ができない場合、再生計画が認可されず、債務を減らすことができなくなることも考えられます。

個人再生は、法律上は債務者の方がご自身で行うことも可能ですが、上述のような理由から、行き詰ってしまうリスクがあります。

これを回避するためには、債務整理、特に個人再生に強い弁護士に相談、依頼をすることをおすすめします。

また、裁判所の運用方針にもよりますが、弁護士を手続きの代理人とすることで、再生委員が選任されることなく個人再生手続きを進められることもあります。

その場合、再生委員の報酬相当額(15~20万円程度)の費用を抑えることもできます。

3 信用情報に事故情報が登録される

個人再生をすると、信用情報機関(CIC、JICC、KSCなど)が管理している信用情報に事故情報が登録されます。

事故情報が登録されると、再生計画認可後、完済してから5年間程度が経過するまで抹消されません。

その間は、新たな借入れやクレジットカードの申込みをしても、審査に通らないことになります。

貸金業者やクレジットカード会社、金融機関に借入れをしている状態で個人再生をした場合、事故情報の登録を回避することはできません。

もっとも、完済してから5年間程度が経過し、事故情報が抹消されれば、再度借入れができるようになる可能性があります。

それまでの間は、しっかりと収入と支出を管理し、借入れ等に頼らない生活を組み立てていきましょう。

4 保証人がいる場合には保証人に残債務の請求がなされる

個人再生はすべての債権者を対象としなければならない手続きですので、保証人がいる債務も対象となります。

そして、個人再生をすると(弁護士に依頼した場合には弁護士から債権者へ受任通知が送られると)、保証人がいる債務については、債権者から保証人に対して残債務を一括で支払うよう請求がなされます。

もし保証人の方に資力がなく、支払うことができないという場合には、保証人も債務整理をすることで支払いの負担を軽減することができます。

5 官報に掲載される

個人再生をすると、官報に掲載されます。

官報は公開されていますので、理論上は個人再生をした事実を誰でも知ることができるようになります。

もっとも、官報への掲載を避けることはできないものの、実務においては官報を日々確認している人は非常に少ないと考えられます。

そのため、官報に掲載されたとしても、そこから個人再生をした事実を多くの人に知られる可能性はとても低いといえます。

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